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女子聖学院ディベート部 |
相手は控え室ではとなりに座っている、江戸取である。 今年は江戸取とはいったい何回試合をしたことだろう。関東の春期大会で顔を合わせたのが最初だった。あの時は、否定側で、アピールすべきところをできなくて、負けた。それから関東支部主催の練習会というと必ず顔を合わせた。ある時は八潮中学校で、ある時は開成高校で、直前合宿でも一緒になって議論を練りあった仲だ。特に江戸取のデメリット「国債価値の低下」は僕はあまり評価しなかったけれど、全国大会では取ってもらえたとうれしそうに報告に来てくれたりしていた。 抽選は、女子聖は肯定側を、江戸取は否定側を引くことを望んでいた。だからその通りになって、どちらも大喜びだった。 ここで勝てばビックサイト。会場もここから大きくなる。 司会が村上君だった。市野君と名コンビの千種OB。マニュアルにはなかったけれど、選手の緊張を和らげ、場を盛り上げるように、一人一人にビックサイトへの思いをスピーチさせてくれた。しかし、2反の渡辺は、すでにこの時点で感極まって涙声になっていた。 主審は藤川さん。副審には東北学院の名越さんがいた。 メリットはまた「民意の反映」。デメリットは「国債価値の低下」「州間格差」。 江戸取にはこちらのプランはおなじみである。かなり突っ込んだ質疑をしてくる。その時のフローを見てみると、「津田勉強不足 ここで答えられないと、その後N.A.になってしまう」とメモしてある。立論担当の津田は、実は関東大会までは否定側の立論担当だった。肯定側立論担当の高木はホームステイでアメリカに行っていて、全国大会は不参加だった。ちなみに肯定側質疑担当だった深瀬もホームステイ組。ということで、全国大会では今までリサーチを担当していた笠原が肯定側立論になる予定だった。しかし、諸般の事情から、津田が立論、笠原が質疑となったようである。ここは何も指示をしていないので、詳しい事情は不明だ。 というわけで、プランの3国が必要とすることに関しては国が立法する、という部分と、4のドイツにならって四段階で財政調整を行うということに関して津田の頭の中にきちんと整理されて内容が入っていなかったようだ。 ただ、あとで藤川さんのコメントにあったように、江戸取のストラテジーはプランを徹底的に攻めるというところまで行っていなかった。第1反駁もかなり粗い反駁しかしてこなかった。しかしこちらも、プランで解決可能なデメリットであったにも関わらず、それを忘れて同じように雑な反駁しかしなかった。 藤川さんのコメントは、かなり辛口だったが、まったくその通りと納得のいくものだった。 「2ー1で肯定側の勝ち。」 その瞬間、今度は嬉しさでみんな泣いていた。 |
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筑田 周一
s_chikuda@hotmail.com
最終更新日: 01.8.17