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奇跡を起こせ!

第3試合の早稲田との試合のフローシートにそう書いた。

2試合終わった所で、1勝1敗。初戦の駿台甲府高校には0−3で負けた。

この試合、相手の立論に対する対策は十分練っていたのだけれど、肯定側第一反駁でデメリットへの反駁だけで終始してしまい、メリットの守りを行うことができなかった。

そのため、現状で地球温暖化が起こってしまっているという相手の反駁に何も触れられず、解決性が消滅して負け。

2試合目の逗子開成には3−0で勝った。相手がデメリットへの攻撃をほとんどして来ず、こちらの反駁への返しも不十分だった。

2試合を終えて、他の対戦校の結果は、早稲田が2勝。ボート数5。駿台甲府高校が1勝1敗。ボート数3。したがって、早稲田に3−0で勝てば、自力で決勝トーナメント進出だが、勝っても2−1だと、駿台甲府高校が3−0で勝つと届かない。非常にシビアな状態になった。

1試合目の結果を受けて、昼休みは偵察部隊の取ってきた早稲田の否定側のフローを見ながら対策を練る。基本的に駿台甲府高校との試合の反駁と同じで行くこと、1試合目では読めなかった雇用が増えるという資料も使ってターンをかけることなどを確認した。

そして第3試合。

肯定側第一反駁の時間管理は、第一試合から格段の進歩を遂げた。二分でデメリットへの反駁をしきり、肯定側立論に戻りながらメリットの再構築を行った。

それでも、プランアタックや内因性への攻撃をロストするなど、まだ不十分な点があることは事実だった。

第二反駁では、スタンスを確認しながら、どこで勝っているのかをアピールできた。

結果。

2−1での勝利。

キツい試合だった。終わった後、すぐに不十分な部分を指摘しまくったので、まさか勝てるとは思っていなかった生徒たちは泣いて喜んでいた。

駿台甲府高校の結果待ちとなったが、駿台甲府高校は3−0で勝利。この結果、予選敗退が決まった。

しかし。である。

僕としては充実感を感じた一日だった。

駿台甲府高校、早稲田大学高等学院という、得難い強豪校と試合を行うことで、生徒たちがぐんぐん伸びていくのを感じることができた。

ブリーフを準備して、いかに有効な攻撃をしたつもりでも、相手からの的確な最反駁があれば、さらに議論を重ねていかなくてはいけない。

そういう攻防を経験することで、初めて本当の実力がついていく。駿台甲府高校、早稲田大学高等学院、そして逗子開成の皆さんに、本当にお礼をいいたい。

逗子開成高校は、立論的には証明が不十分だったけれど、よく勉強して、個々の選手の頭の中には議論が入っていることがよくわかった。スピーチに熱がこもっていて、好印象のチームだった。

二勝したチームで、決勝トーナメントへ進めなかったのは、実はうちだけなんだけれど、生徒たちは十分な結果を出してくれた。届かなかったのは、僕のくじ運のせいでしょう。

部長のIさんにとっては、最後の夏がここで終わりなのは不本意だろうね。でも、今日一番伸びたのはあなたです。早稲田との一戦、勝ちを得ることができたのはあなたの第一反駁のおかげですよ。胸を張って下さい。

残りの八人には、まだ来年がある。君たちに足りないものは経験値。それを補っていくことは十分可能です。積極的に試合をして、スキルを磨いていきましょう。

すごい子たちだ(中学の部)

激闘、激闘。1ヶ月前にディベートを始めた子たちが、初めての公式戦で5試合を戦いぬいた。

しかも、あの過酷な敗者復活トーナメントを駆け上って、関東甲信越地区第5代表の座を勝ち取った。

すごい。目の前でぐんぐん成長していく生徒たちの姿に感動し続けていた一日だった。

さぞ、くたびれたことだろう。

ぼくも、精魂尽き果てた。帰宅して、食事をし、しばらく連れ合いと話をしていたが、9時になったらもうダメだった。頭が痛くなって床に突っ伏して寝た。

さて、今日の試合をふり返ってみる。

予選1回戦。渋谷教育学園幕張中学校との対戦。

会場に集まった時に、渋幕の引率の先生から、井上先生がお辞めになったという話を伺う。衝撃で言葉を失う。真摯に、地道にディベートを普及させることに取り組んで来られた井上先生が辞められた…。かなり動揺してしまう。

じゃんけんで肯定側を引く。試合の内容は、うちも初めての公式戦、向うも初めての公式戦ということで、けっこう両者ともに緊張しっぱなしで、お互いに有効な反駁もなく、お互いの主張を繰り返した、という感じになった。

結果は2−1で勝利。

この試合、トーナメントで次にあたる創価のメンバーがズラッとそろって試合を見ていた。まあ仕方ないけれどね。

予選二回戦。創価中学校との対戦。

じゃんけんでまた肯定側を引く。

この試合では池田さんの率いる和田中学校が見学に来る。創価とうちとの敗者と、敗者復活戦で戦うからだ。

池田さんが黒板にきれいに学校名を書いてくれる。

創価のデメリットは、強くはなかったな。あと1週間あれば、勝てた。 予想をしていなかったデメリットなので、どう反駁するかで苦労したみたい。 そのために、否定側第1反駁は弱かったけれど、第2反駁で持っていかれてしまった。0−3で負け。

しかし、である。

この試合で第一反駁担当のTさんは、準備してきたブリーフが通用しないので、自分の言葉で反駁をした。結果、相手から簡単に返されてしまい、ジャッジからもこうした方がいいというアドバイスを受けたが、自分の言葉で語ったという所に価値があった。

ここで昼休み。2反担当のKさんが、「足手まといみたいで」と試合が終わった後から泣いていた。応援に来てくれた高校生が「ディベートを嫌いにならないでね」と心配して声をかけてくれていた。

さて、敗者復活トーナメントである。1回戦、2回戦で負けた8チームによる、サドンデスの戦い。

「あと何試合あるんですか」という生徒に、「勝ち続ければ3試合、負けたらそこで終わり」と話をした。それにしても遠い。関東甲信越地区5位の道は、まだまだはるか先にしか見えなかった。

敗者復活トーナメント


さて、予選1回戦、2回戦の敗者8チームによる敗者復活戦である。

初戦は杉並区立和田中学校。池田さんが率いる学校だ。

いやー、池田さんとは瑞雲中学校の頃以来の対戦。瑞雲中から楢原中へ、そして和田中。どこへ行ってもディベート部を作って参加してくる池田さん。おとといは文部大臣相手にディベートの授業をしたという。

実は、うちの中学生も、池田さんにディベートの手ほどきを受けている。ということで、兄弟弟子対決でもある。

じゃんけんは負けで否定側。初めて否定側だ。前の試合で泣いていたKさんが、否定側では立論に回る。気持ちを切り替え、気合いを入れたと見えて、否定側なのに、「始めます」の声で壇上に上がってしまう。

池田さんから「じゃあ、ちょっとみんな深呼吸しましょう」の声がかかる。

メリットは「環境問題解決」と「ゴミが減る」。CO2の減少も、ゴミの減少も、1つの資料をもとにしていた。

ここで、この一週間繰り返してきた練習の成果が出た。

どんな練習かというと、「型を覚える」という練習だ。「トルシエジャパン型練習法」とでも名付けようか。

ディベートを初めて一ヶ月。そんな生徒たちに、どんな練習をさせたらいいか。ヒントは池田さんの「シナリオディベート」だった。

手元にあったフローシート、ネットで集めた立論、そういったものの全てについて、質疑、反駁のシナリオを作った。そして、それを時間内に読めるように繰り返し繰り返し練習した。

ただし、このシナリオは、そのまま試合では使えない。なぜなら、相手がまったく同じ立論で来ることはまずないからだ。

ただ、3分なら3分という時間で最大限こういうことをしなくてはいけないという、マックスの量を体感させるように心がけた。肯定側第一反駁、否定側第二反駁は、相手からの反駁が非常に厚い場合を想定したシナリオを作った。

そうした練習を水曜日、木曜日、金曜日と行い、土曜日は高校生に相手になってもらって練習試合を肯定、否定一回ずつやった。

実際に試合をやってみると、一生懸命読めるようにしたシナリオでは、対応できないような反応が返ってきて、結局沈黙してしまうこともあった。

そうした経験をさせた上で、「この部分は、どんな時でも使えるね」「ここだけはちゃんと守らないと勝てないね」といったことを確認しておいた。

さて、否定側の質疑である。相手が減る根拠としている資料への質問をすることができた。その上で、否定側第1反駁になった。

彼女はその資料について、4点の反駁を展開した。しかも、3点目の反駁は、シナリオではなく、自分で考えて、その場で展開したものだった。

型を覚えた上で、自分の色を出して行く。おそらく、前の試合で肯定側第一反駁で自分の反駁をしたTさんが、とってもうれしそうにしていたのを横で見ていて刺激されたのだと思う。

その他にも資料付きの反駁を1点、論理的理由づけの反駁を1点、合計6点の反駁を展開した。

これはかなり相手にプレッシャーをかけたようだった。

デメリットには3点反駁があったが、メリットの肝になる資料への反駁への返しがほとんできなかった。

これで、否定側第二反駁でうまくまとめられれば、ほぼ勝利は手中にできる。

ところが、ここでハプニングが起こってしまった。

勇んで壇上に上がったTさんが、なんと「頭の中が真っ白」になってしまったのである。

僕も経験があるが、手にブリーフを持ち、書き込んだフローも持っているのに、見えなくなってしまうのだ。

時間ばかりが経っていく。それでも最後に絞り出すように、4点ぽつんぽつんと肯定側のへの反駁のまとめをすることができた。

これで試合の行方はちょっと微妙になった。最後にきっちりまとめられると、第1反駁でのアドバンテージが吹っ飛ぶかもしれない。

しかし、向うもやっぱり上がっていたみたいである。結局有効なまとめができずに終わってしまったようだった。

講評は安藤さん。上がった時にどうするかということや、ディベートって何だろう、といった一般論からはじめて、丁寧にコメントをしてくれた。

で、結果だけれど、第一反駁が効いて、3−0で勝利することができた。

次は、和田村立和田中学校。和田中の次が、また和田中である。和田中とは去年の予選でも対戦している。先生と生徒が仲良く、笑いの絶えないチームだ。しかも、あの大久保さんの結城中を破って勝ち上がってきたと言う。大久保さんが「和田中はいいぞ」と一言言い残して行く。たしかに去年も非常にいい議論をしていた。王道を行く、という感じのチームだ。

じゃんけんでまた負けて、否定側を引く。応援に来てくれた高校生が、和田中と結城中のフローシートを取ってくれていた。

運良く肯定側だ。

メリットは「ゴミが減る」と「石油消費とCO2の削減」。

定番のメリットだ。しかし、フローを見ると、レジ袋が減るという資料に、「これが出てきたらヤバいぞ」と思っていた、おそらく最強の資料を入れてきている。

これが出てきたら、ちょっと難しいな、と思っていた。

ネット上で拾ってきた肯定側立論で一番強いと思ったものが、この資料を使っていた。それで、デメリットとの合わせワザで反駁をするという作戦を立てていた。しかし、これはけっこう忙しい。しかも、質疑との連携が欠かせない。

練習は繰り返していたが、練習したものとまったく同じというわけではない。果たして構造が同じで、資料が同じということに気がつくか。

肯定側立論を聞きながら、そんなことを考えていた。

ところが、否定側第一反駁のIさんは、それに気がついたようだった。

立論の後の準備時間で、質疑のK’さんに一生懸命指示をしている。ふんふんとうなずいて聞いているK'さん。

第一反駁のIさんは、授業中はほとんど発言しない大人しい生徒だという。池田さんの講座に参加した後も「むずかしいですね」と言っていた。

そんな彼女だが、議論を書き取って、分析する力は持っていると感じていた。

ここでも彼女が6点、反駁をしてくれた。

これが効いた。最強の資料には資料付きで3点も反駁をした。相手は1つに再反駁するのが精一杯だった。
これで第二反駁が楽になった。この試合ではちょっと口ごもる所はあったけれど、最後に価値の比較までしてまとめることができた。

おかげで3−0の勝利。

とうとう、あと一つ勝ったら、全国大会という所までやってきた。

ポストイット!


いよいよ全国大会出場をかけての大一番を迎えた。

相手は、富士見市立本郷中学校・・・。できれば、一番当たりたくなかった学校だ。

実を言うと、僕は本郷中学校のファンである。去年のチームが実にいいチームだった。全国大会3位、ベストコミュニケーション賞受賞。わかりやすく、丁寧な試合運びが印象的だった。

川畑先生とはディベート合宿in熱川以来の同志である。

今回も、決勝まであたらないということで、情報を教えていただいていたりした。

だから、決勝戦でお会いしたかった。実にフクザツである。

今年は春季大会で一回勝っている。とはいえ、その時は現高1のメンバーだったし、まだ議論も荒削りだった。

ここまで否定側で二連勝した勢いで、否定側でいきたいな、と考えていた。

ところが、じゃんけんで勝ってしまった。向うは大喜びである。たぶん、否定側の方が自信があるのだろう。

直前の試合のフローを高校生たちが取ってきてくれていた。

デメリットは2つ、「レジ袋業者の利益損失」と「万引きが見分けにくい」だ。

デメリットの1はオンラインディベートで見た記憶があった。

実はこのデメリットだけは対策を立てていなかった。なので、ちょっと焦る。

ただ、フローを見ると、レジ袋業者が大きなダメージを受けるという話なのだが、レジ袋業者って、レジ袋だけ作っているわけではなかろう。資料として使っているのは、おなじみのPOFのサイトだ。

ということで、みんなで、まず質疑でレジ袋業者がポリ袋以外にも作っていることを確認し、反駁でレジ袋がなくなった分、他の製品を作るだけだから打撃はない、という反駁をしようということになった。

デメリット2の「万引きが見分けにくくなる」に対しては、ある程度準備をしていたので、それを使おうという戦略を立てた。

こうして試合が始まった。

立論をK’さんが読み終わった段階で、フローシートに「この子たちはスゴイ!」とメモをした。

なぜなら、最初の試合で、緊張のあまり、ものすごい早口で読んでしまって、相手から「早すぎる」と反駁で言われてしまった彼女が、今までの審判のアドバイスを入れて、きちんと強調すべき所を強調し、そして、時間通りに読み終わったのだ。
もうこれだけで感動してしまった。

質疑も一点ちょっと答え方をミスしたが、創価中との試合の教訓を生かして、そつなくこなしてくれた。

相手の立論。これがまたほれぼれするようないい声。実に見事だ。去年のベストコミュニケーションの流れをしっかり汲んでいる。

さて、質疑である。

これも、見事だった。

相手の資料を確認して、「レジ袋はもらわなくなるんですね。」とこちらのメリットが確実に起こることの伏線を張る。

「レジ袋業者はレジ袋だけを作っているのですか」と聞いて、「他にも色々作っています」と反駁のための情報を引き出す。

「万引きは現在でも起こってますよね」

「買い物をする時はかごを持って買い物をしますよね」

「いきなりマイバッグにいれたりしませんよね」

と聞いて、「いえ、かごではなく、手に持つこともあります」という答えを受けて、「でも、手に持つことと、マイバッグに入れることとは違いますよね」とさらに確認をして行った。

実に見事な、ムダのない質疑だった。

そしてここから、立論と質疑の二人の活躍が始まる。

これまでの試合で、反駁の二人がけっこうプレッシャーを受けて頭が真っ白になることを経験してきた。

それで、試合の合間に、折に触れて立論と質疑が自分のステージが終わったら何をするか、を話してきた。大きく2つ。

一つは「ジャッジを観察する」ということ。

ジャッジはそれぞれの発言に対して、うんうんうなずいたり、はてなと首をひねったりしている。

だから、どの議論の時にどんな反応をしたかを観察して、反駁担当者にアドバイスを送れ、というもの。

これは具体的なアドバイスでなくてもいい。ただ、「ここはうなずいていたよ」とか「首かしげていたよ」だけでもいい。それだけで反駁の目安になるものだ。

もう一つは「ここは反駁した方がいいよ」と具体的にアドバイスを送れというもの。

結構テンパっていると議論が見えなくなる。そんな時に、自分の役目が終わっていると、客観的に議論が聞けるものだ。だから、そうした目で「ここは反駁しないとまずい」、とか「この資料を使った方がいい」とかアドバイスをしてご覧、と言っておいた。

もちろん、言ったからといってすぐにできることではない。

ところが、これをやろうとしてくれた。

まず立論のK’さん。ジャッジの観察を始めた。試合の後でも僕にそれを見せてくれて、「否定側の反駁の時には二人が首を傾げていて、こっちが万引きについて話した時には全員がウンウンうなずいてました」などと教えてくれた。

そして質疑のIさん。彼女は準備時間にポストイットを取り出して、メモを欠いて第二反駁に渡し始めた。

実は前の試合でもアドバイスをしようとはしたのだけれど、口頭だとうまく伝わらなかったらしい。そこで、彼女はポストイットに書いて送ることを思いついたのだ。これは池田さんのチームが使っていたのを見て参考にしたのかもしれない。

フローのメモには「Iさんはドライバーになれる」と書いてある。チームとしての流れをコントロールする役目のことだ。

さて、否定側の第1反駁に入った。

メリットに対して3つの反駁があった。

しかし。申し訳ないけれど、戦略ミスだったように思う。いわゆる「潰す議論」を仕掛けてこなかった。

名越さんが「分からない」では分からない!で述べているように、メリットの大きさへの疑問は提示されたけれど、メリットが起こらないという反駁はなかった。

これで、肯定側第1反駁は楽になった。

と言っても、メリットの3点への反駁のうち、ちゃんと答えたのは1つだけなのだが、それは質疑でも確認していた、メリットが発生する根拠は否定されていないという一番重要な部分だった。

万引きに関しては資料付きで1点、その他に2点反駁した。

ここでも、創価にやられたことをやり返すかのように「相手の実例は実施したからではなく、ただの1例にしか過ぎない」という反駁をしていた。

デメリット1には、質疑と連動して、レジ袋業者はポリ袋をつくっているだけで、レジ袋専門の業者ではないので、打撃は大きくないという反駁を展開した。

そして、否定側第二反駁。おそらくデメリット1に関して、うちのような反駁が行われることは想定していたのだろう。

資料付きで現状が苦しいので、他のものを作る余裕はないという反駁をしてきた。しかし、メリットに関しては第一反駁の確認だけだったので、削られてはいないな、と見た。

いよいよ第二反駁である。創価との試合で「足手まといになっているみたいで・・・」と泣いていたKさんである。

しかし、今回はIさんがポストイットでメモも送ってくれた。K’さんが審判の反応も確認してくれた。

そうしてスピーチ開始である。

やっぱりちょっと自信なさそうである。発言しようとして「すいません・・・」とやめてしまう。

このまま時間が過ぎて行くのか。

しかし、デメリット1について、二点反駁を返した。

デメリット2にも第一反駁でターンした議論を引っ張った。

引っ張った時に、メリットの大きさを確認した。

ということで、なんとか、やるべきポイントは押さえて終えることができた。

審判の判定を待つ間、生徒たちにはフローを見せながら、デメリット1の大きさをどう取るかで、勝敗が決まる、という話をしていた。

審判は時間通りに戻ってきた。

主審は久保君である。

「久保君」と言っては申し訳ないくらい、現在ディベート界の牽引役をになってくれている優秀な人材である。

彼の講評と判定はいつもすばらしい。去年も彼の講評、判定を聞いて、「ここまでしっかり取ってくれたのなら、仕方がないな」、と納得することができた。

今回も生徒たちにこの論題を通して学んだことは決してムダにはならない、環境問題に目を開かれたということの大切さを胸に刻んでほしいという心に残るメッセージをしてくれた。

そして、判定。メリットはやはりつぶす反駁がなかったため、ほとんど残っていた。発生するという根拠の部分を守ったのを「肯定側にうまく逃げられた」と表現していたけれど、第一反駁が効いたわけだ。

デメリット2はこちらの厚い反駁で、かなり深刻性が小さい、レアなケースというところまで小さくできた。

問題はデメリット1である。ある程度の有効性はあったが、これもまったくないということにはできていなかった。

生徒に予告した通り、メリットと、デメリット1で、どちらが大きいと判断したジャッジが多かったか、ということになった。

結果、3−0で女子聖学院の勝利。

審判が来るまでの時間で、生徒たち一人一人には、今日5試合を戦って、自分がバージョンアップしたことが実感できたでしょ、と聞いてみた。みんな目を輝かせてうなずいてくれた。

もう、それだけで大収穫の一日だった。その上に、第5代表の座も獲得できた。

型から抜け出て、自分達で議論を組み立てて、試合をして行くことの面白さに気づいてくれたと思う。

5試合もの真剣勝負。肯定側で3試合、否定側で2試合。バランスの面でも理想的な試合ができた。

さらにさらに、審判の皆さんの講評で、これからどう修正して行ったらいいかの道筋も見えてきた。

これをもとにして、これから、またバージョンアップしていきましょう。
極私的ディベート甲子園99

極私的ディベート甲子園97

極私的ディベート甲子園95−96

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筑田 周一
s_chikuda@hotmail.com
最終更新日: 01.8.17